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説明会

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「生きものと地域を育む農業セミナー」
2011/2/25 Part2滋賀会場 開催結果概略

 2011年2月25日(金)に安曇川公民館(滋賀県高島市)にて、「生きものと地域を育む農業セミナー(Part2 滋賀会場)」を実施しました。当日は約40名の方が参加されました。
セミナーでは「事例発表・話題提供」および「パネルディスカッション」を実施しました。それぞれの概略は以下のとおりです。

事例発表・話題提供(1)

「農業を通じた食料生産と生物多様性保全 その現状と課題」
(株)アミタ持続可能経済研究所 主任研究員 本多清

・生きものマークをはじめとして、関連する取り組みに対する関心の高まりと推進策の整備が進みつつある状況である。
・取り組み事例を見てみると、畑作や果樹に比べると、水田で取り組みが先行している。取り組み規模は様々である。シンボリックな生きものを設定しているケースとあえて行わないケースの双方が存在している。また、高付加価値型の販売や環境教育との連携を行っているケースもみられる。
・農業者、自然(生物多様性)、消費者の3者が互いに関係を深めていくことが必要。また、地域の良さを活かす独自のストーリーを育み・分かち合う、という考えをもつことが重要。小さな失敗をおそれず、みんなで楽しみながら技術を高め、つながりをはぐくみ、取り組みを進展させていくべきである。


事例発表・話題提供(2)

「たかしま有機農法研究会の活動について
~ ふるさと高島より こころつながるお米、お届けします ~」
たかしま有機農法研究会 会長 梅村元成 氏

・研究会では、生活者、農家、生きものの3つの安心を目指して、様々な活動に取り組んでいる。
・たかしま生きもの田んぼ米は、栽培規定を定め、栽培期間中農薬・化学肥料不使用、生きもの共生策などを実施している。また、それぞれ自慢の生きものを農家が設定している。高島にはダルマガエルが多いのだが、絶滅危惧種だと思っていなかった。活動を進める中で、それがとても希少な生きものだということがわかった。
・ライスエイトアクションは、米屋さんに声をかけてもらってはじめたもの。生きもの共生策などを行うための基金になればと思っている。

事例発表・話題提供の様子
事例発表・話題提供の様子

事例発表・話題提供(3)

「「楽しむ」結果がブランド化~最初の立ち上げ編~」
えんたのれんこん推進会議 会長 斎藤繁明 氏、副会長 田代優秋 氏

・活動の場所となっている鳴門市段関は吉野川の低湿地帯で、水通りも悪く、泥もたまりやすいので、農地の維持管理が大変になる。
・農家が営々と農地の管理を続けてきたからこそ、このような自然・生きものが残ってきたのだといえると思い、自然を守りながら農業をやっていくプロジェクトを立ち上げた。農家の大変な労力による維持管理を、もう少し、楽しくできないか、と思ってはじめたのが最初である。
・「まず一歩」という漠然とした表現ではなく、まず楽しいことをやろう、ということがコンセプト。楽しくなかったらやめる。その結果として、地域の生きものが守られるのではないか、と思っている。

事例発表・話題提供の様子
事例発表・話題提供の様子

パネルディスカッション

[パネリスト(五十音順)]
・梅村元成 氏(たかしま有機農法研究会 会長)
・斎藤繁明 氏(えんたのれんこん推進会議 会長)
・田代優秋 氏(えんたのれんこん推進会議 副会長)
・本多清(アミタ持続可能経済研究所 主任研究員)

[司会]
・大石卓史(アミタ持続可能経済研究所 上級研究員)

パネルディスカッションでは、会場参加者に記入してもらった「質問・コメントシート」を用いつつ、生きものと地域を育む農業に関連するトピックについて、意見交換が行われました。

[主な意見・発言]
・手間がかかるものであるので、ある程度お客さんに理解をしてもらって、値段を通常よりも高く設定している。信頼をずっと保ち続けていくためにも品質を下げずにしっかりと情報を出していくように努めている。
・1~2人で考えられることは大したことがないので、たくさんの人に入ってきてもらえることが重要だと思う。
・第一は安定的な栽培技術。異常気象があったとしても、品質・食味が影響されないような栽培技術を習得していくことが重要だと思っている。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

生物多様性向上農業拡大事業に関するお問い合わせはアミタ持続可能経済研究所まで | 対応時間 : 平日 9:00-17:00, TEL : 075-255-4526 | メールでのお問い合わせ

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