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1-1:農業をするとき、生きもののことを気にすることで何かメリットを得ることが出来るのでしょうか。

大きく分けて二つあります。ひとつは、生きものの行動や生態を観察した結果を営農に活かす直接的なものです。例えば、ユスリカの幼虫が多い田んぼには害虫の天敵(カエル、トンボ、クモ類など)が多いということがあります。そうした田んぼでは殺虫剤を控えても害虫による被害が出にくいということがいえます。また、生きものによっては数でなく、いつ出てくるのかということも重要です。例年は一時期に集中する赤トンボの羽化やカイエビの発生は、冷夏の年は時期が分散する傾向があるので、赤トンボの羽化が長引いているようなら穂肥をやるのを控えて(窒素過剰による)品質低下や倒伏を防ぐ、ということなどがいえます。
もうひとつは、そこで育まれた農産物を「共感型商品」として付加価値化を進めるうえで重要な「物語」を農家の視点で育むことができるという点です。生きものの生態を観察して農家自身が「面白いな」と思ったことを豊かに語れるなら、その対象が特別に珍しい生きものや稀少な生きものではなく、(アマガエルやシオカラトンボのような)ごくありふれた生きものだけであっても構わないはずです。消費者に伝えて共感を生みだせる物語を、身近な自然の中から農家が自らの視点の中から育むことが大切なのです。

(事務局)

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